また、Spotifyは新しい取り組みとして、一定の視聴基準を満たした人気ポッドキャスト動画のクリエイターに報酬を払って動画制作を促し、有料加入者が「The Joe Rogan Experience」「Anything Goes with Emma Chamberlain」などの番組を広告なしで視聴できるようにする計画です。Spotifyでは、現在も番組ホストがポッドキャスト動画をアップロードすることは認めていますが、報酬は払っていませんでした。
米総選挙の結果が出て以降、リベラル派ケーブルニュース局として知られるMSNBCの視聴者が激減しているとNew York Timesが報じています。Nielsenによると、選挙直前の10月の平均視聴者数と比べると、選挙後は24時間平均で39%減、プライムタイムで53%減となっています。逆に選挙後視聴者数を増やしているのは、MSNBCのライバルで保守派のFOXニュースです。10月の平均視聴者数と比べると、24時間平均が38%増、プライムタイムが21%増と対照的な結果となっています。
ハリス陣営もこれらオルタナティブメディアでのアプローチは行っています。Alex Cooperのポッドキャスト「Call Her Daddy」に出演しましたし、NBCの「Saturday Night Live」に選挙直前に飛び入り出演するなどして、広告以外の方法でも有権者にアプローチしました。それでも、良くも悪くもトランプ独特の人々を煽るような言葉遣いや態度が、アーンドメディアの特性にマッチし、その効果を最大限獲得できたということのようです(ある意味炎上商法とも言えるかと思います)。
Warner Bros. Discovery(WBD)も以前、全リニア資産を売却することを模索していましたが、結局断念し、小規模資産を売却するにとどまりました。しかし、トランプ政権下ではリニア資産売却案が再燃する可能性があります。CEO・David Zaslavは「次期政権下では規制緩和により、企業合併への道が開けるはずで、メディア業界が必要とする変化だ。新政権は業界にポジティブな変化をもたらすだろう」と期待を覗かせます。
Q3の全社売上は前年同期比4%減の$9.6B(1兆3,440億円)、最終損益は前年同期の$417M(583億8,000万円)の赤字から$135M(189億円)の黒字に回復しました。これには買収関連無形資産の償却費として$1.6B(2,240億円。税引前)、コンテンツ・フェアバリュー・ステップアップ(content fair value step-up)、リストラ費用が含まれます。調整後EBITDAは同18%減の$2.4B(3,360億円)でした。