リニア、配信ともにスポーツ中継が人気のアメリカで今、女子スポーツの視聴者数が急増していると先日お伝えしましたが、視聴率の上昇、特に若者層からの関心の高まりを受け、広告需要も急増しています。これを受けてGroupMは、女子スポーツへのメディア投資を倍増し、広告など女子スポーツへの投資機会を統合した専用マーケットプレイスを構築すると発表しました。
GroupMによる具体的な投資目標額は非公開です。Adidas、Ally、Coinbase、Discover、Google、Mars、Nationwide、Unilever、Universal Picturesなどが同社のイニシアチブに賛同しており、GroupMは今年のアップフロントで女子スポーツ番組をホストするメディア会社とのファーストルック・独占契約の締結とトラディショナルメディアを超えた広告機会を模索するということです。
マーケットプレイスでは、スポンサーシップやメディア在庫、共同ブランドマーケティング、NIL(name, image and likeness)契約、リーグやアスリートとの追加パッケージなど、規模や形態の異なるさまざまな投資機会を集約し、その中からクライアントが個々のKPIに適した機会を選んで投資できるようにするそうです。
広告やマーケティング業界では、マイノリティー所有メディアへの予算分配を増やそうという動きが広がっています。それと同様に、女子スポーツに投資したいというクライアントからのフィードバックを受けて、GroupMでは女子スポーツ専用のマーケットプレイス構築に至ったということです。
女子スポーツのテレビ中継や広告主のアクセス拡大でGroupMと提携してきたGoogleによると、これまでは企業が女子スポーツに投資したくても、メディア在庫も投資機会も十分になかったとしています。専用マーケットプレイス構築に向け、メディア各社からどの程度の賛同を得ることができるのか、今年のアップフロントの話題の一つとなりそうです。
(参考リンク)
https://www.axios.com/pro/media-deals/2024/03/27/groupm-women-sports-advertising-investment